
今年の7月に2度目の富士登山に挑戦し、登り切れずに断念した時のことを書こうと思います。
ちなみに今回の富士登山はソロでは無く2人で行ってきました。(私+親)
親は特に山登りだったり体を動かす事が趣味という訳では無かったのですが、私が登りに行く際に何度か連れて行ったことがあったのでその延長ですね。
計画
親の年齢的(60over)にも体力的にも登り切るのは無理だろうと思っていたので、目標は8合目あたりまで。その時点での体調と残り時間次第で登頂を目指してみるという感じでした。
正直「富士山自身とそこから見える景色」というものを見せてあげたかっただけなので、登頂する気はあまり無かった。
行程についてですが、私一人であれば昨年の実績から往復8時間程度で予定を組むところ、体力面が不安な親を連れているので休憩時間を大幅に取り、登りは10時間を確保。下山は半分の5時間。という事で、最長15時間の想定です(あくまで想定です)。
下山は暗くなる前には行いたかったので、17時をリミットとして5合目に到着している事を想定。
という訳で必然的に夜間登山です。
・・・今思えばこの時点でだいぶ無理臭が漂っていた気がする。
高齢の親に夜間登山や想定とはいえ15時間行程を提案していたりね。(もっとも今回の失敗の原因はまったく別の所ですが)
ちなみにルートは富士吉田ルートです。
荷物について
まず、メインは富士登山ですがその後に静岡、山梨観光を予定していたので、2日分の着替えを含む宿泊用具一式を用意していました。これらは5合目の山小屋にあるロッカーに預けてから登ります。
登山用の道具は去年とほぼ一緒なので割愛。
ただ、去年の経験から道中寒い事は分かっているので今年はコレを持って行くことにしました。
暖かい飲み物があると良いですよね。
ついでに入れ物も。
当初スノーピークのチタンマグにするか迷ったのですが、最初は安めのもので様子を見ることにしてみました。
色の付いている部分は単なる塗装ですので、キズが付いた時に本体の銀色が見えてしまい目立ちやすい・・・というデメリットはあるものの、それ以外に特にマイナス要素も無く良い商品でした。断熱性も問題無しです。
あとデザインかっこいい。
こっちは専用のフタ。
前日夜に新宿から出発
新宿発~富士山五合目で一番遅い時間に運行している高速バスは、「19:25~22:00」の便です。
仕事を終わらせた後、即帰宅&支度を行い急いで新宿に向かいます。
到着は22時にも関わらずバスは意外と満員。(8割方外国人の方でした)
「みんな夜間登山かー」
とか考えながら、少しでも体を休めるために眠りにつく事に・・・
富士山5合目に到着
21:40頃に富士山5合目吉田口に到着しました。
後ほど荷物を預ける予定の雲上閣さんはまだ空いてましたね。
事前に調べた限り夏期シーズン中は23時までやってるらしいという記事を見たので、まだ焦って荷物を預ける必要は無いと思いとりあえず駐車場にある屋根付きの休憩スペースでゆっくりする事に。
ちなみに「こみたけ売店」や「富士山みはらし」、「五合園レストハウス」などの他の売店は全て閉まっていました。
・・・あれ?五合園レストハウスは夏の繁盛期は24時位までやってるらしいって見たけど・・・まぁいっか・・・。(フラグ)
ソースは以下のサイト。↓
とりあえず登山開始は1~2時頃を予定していたため、休憩所で暫く休むことに。
・・・そして事件は起こる。
荷物を預けられない
10時30過ぎ頃だったと思いますが、ふと外を見ると、なんだか妙に暗い。
夜10時過ぎなので当然暗いんですが、そういう暗さじゃない。
さっきまで雲上閣の売店から漏れていたはずの電灯の光が見えない・・・?
「まさか・・・!!」
と思い、急いで確認に行くと・・・
閉まってました
(多分10時には閉店してた?)
いや待て待て待て待て待て!!!!荷物まだ預けてないぞ!!!
どどどどどどうする!!!??
と、とりあえず落ち着こう!
仙道もそう言うはず。
まだ詰んだと判断するのは早いはず・・・!よく確認してみよう!
■ひとまず本当に雲上閣が閉まっているのかを確認。
⇒鍵が掛かって完全に閉まっていました。
■食堂の厨房に明かりがついてる!入れるか!?
⇒鍵が掛かってました。
■実はどこか空いてる売店が無いかを確認。
⇒全て閉まっていて電気も消されており、人の気配ゼロ
※正確には人が泊まってるはずなので奥にはいると思う
■実は店が閉まってても使えるロッカーが無いかを確認。
⇒ありませんでした。
■よく見たら吉田口の総合管理センターに電気がついてる!ワンチャン預かってくれるかも!
⇒預けるのは無理でした。どうしようも無いと言われた。(ですよねー)
■詰んだ?
⇒詰んだ。
荷物を預けずにそのまま登る事も検討しましたが、さすがに旅行用の荷物まで担いで登るのは無理。ノートPCも入れてて合計4~5kgはあるし。
まぁ重量はまだ我慢出来たとして、一番の問題は登山用とバッグが別という点。
親の分も私が背負うとして、バッグを3個担ぐ事になるのでさすがに厳しい。サイズ的にも一つに統合は無理。
予定変更
どう考えても旅行用の荷物は持って行けないので、置いていく必要があります。
そこで考えたのが以下の3つ。
①売店の営業開始時間を待ってからロッカーに預けて登る
②貴重品を抜いた状態で休憩所の隅っこに置いといて、盗まれない事を願う
③タクシーか何か呼んで麓のロッカーまで預けに行く
②は冗談の様に見えてかなり真面目に考えてました。もちろん迷惑になるのでしませんでしたが。
③は調べると数万円単位で金が掛かるらしい事が分かり断念。
という事で朝まで待って預けるという①の案を採用する事にし、予定を組み直す事に。
ただこの営業開始の時間もサイトによって書いてる事がバラバラで、朝4時に空くだの6時だの7時だの・・・結局どれが本当の情報か分からなかったので開くまでひたすら待つ事にしました。
休憩所は結構寒い
吉田口5合目の駐車場にはトイレが併設してある休憩所があります。
中はエアコンが備え付けてあり、夜は暖房が入っていました。(ただし温度操作はできない)
・・・ですが、元々の設定温度が低めなのか気休め程度にしかならず、5合目といえど服を着込まないとだいぶ寒いです。もちろん外よりはだいぶマシですが。
更に基本動かないので、ダウンを着込んでもまだ寒い。暖かいお湯を持っていって正解でした。
そして特にする事も無いので寝ようとするのですが、「山の中」+「夜中」+「電灯」と来れば・・・
そう虫です。
蚊や蛾なんかがそこら中に飛んでる訳ですよ。音はするし寄ってくるし全く落ち着けない。蛾だけはほんと無理。
寒い事もあわさり結局ほとんど寝られず朝まで過ごしました。
ほんと辛かった。
売店の開店時間を迎える
正確には開店時間にはまだ早かったのですが、6時頃になって売店で人が作業し始めているのが見えだしました。ついでに入り口の鍵も開けて明らかに開店準備っぽい雰囲気でしたので、おそるおそるロッカーだけでも使わせもらえないか聞いてみることに。
すると・・・
「使ってもいい」という回答が!助かった!!
と、いう事で前日の22時着から8時間待ってやっと荷物を預ける事が出来たので、ついに登れることに。
登山開始・・・?
富士山が朝焼けに染まっています。
始発のバスも来ておらず、施設から出てくる人もまだ誰もいません。
普段は人で溢れかえる広場は私達だけでした。
では支度を整えて朝の6時半にスタート!
この道、朝(8時以降)や昼間の時間帯はアブやらハエやらが大量に飛んでますが、この時間だと活動時間前の様でほとんど虫がおらず快適でした。
キレイダナー
・・・なんてのんきな事を考えていましたが、どうも親の調子がおかしい。
登りになると途端にペースダウンし、数歩歩いて息があがって休憩を繰り返してしまう。
低山の時は普通に登れていたので登るだけの基礎体力自体はあったと思いますが、寒さに耐えながらの8時間待機で寝不足も重なり疲労が出てしまったのだと思います。頭痛や吐き気は無かったらしいですが、高山病も発症していたかも?
さすがにまともに登れる状態では無かったので、6合目到達前に引き返して下山しました。
実際私自身も寝不足気味で疲れていたと思います。
反省点
「売店の営業時間をしっかり把握できていなかった」
正直今回はこれに尽きますね。
ネットで情報を仕入れるんじゃなく、直接お店に電話して聞こう!という教訓でした。
「夜間登山というスケジュールに問題があったのか」
という点については、そもそも登る以前の問題だったので今回は除外します。
仮にバス到着時すぐに荷物を預けることが出来ていれば、予定通りある程度は登れていたんじゃないか・・・と思う。
来年行くとしたら22時到着の最終便は使うべきじゃないと思いましたね。時間的な意味でも体力的な意味でも。(仕事終わりに行こうとするのはやめよう!)
1.前日から休みを入れるなり事前にしっかり休養を取る
2.夜間に登るのは構わないけど、5合目到着は最悪夕方までにして宿泊用の部屋を借りておく
※山小屋でも可
って所かなぁ。
来年は失敗しない様にする。