
今回はハイキングコースでまさかの道迷いをしてしまい、初めて「ヤバイ・・・」と思った時の経験を書きます。
有名なハイキングコースなので、知っている方からすれば
「えっ!?迷う要素ある!?」
と言う様な場所なのですが・・・えぇ、そんなやつも居たんですよ・・・。本人が一番戸惑ってます。
ちなみにこれ、前に書いた富士山下山後のお話です。
関連>>(登山始めて4ヶ月の初心者が富士山に登った時の記録 その3(登頂~下山))
山小屋での1泊2日で富士山に登った後、少し観光するために帰りのバスを午後7時に予約していました。
富士山下山後に温泉で一休みした時点で午後1時。
時間は十分あるしだいぶ疲れも取れたので、「行ける体力が残っていたら行こう!」と思っていた紅葉台に行ってみることに。
なぜ紅葉台かという理由は、富士五湖と富士山の展望が良いと噂の「三湖台」、「五湖台」にそのまま行けるためです。登るのも良いですが個人的には富士山は見るのが一番だと思ってます。
ルートは以下のパンフレット通り、紅葉台⇒三湖台⇒五湖台(足和田山)という順に進みます。
以下の鳴沢村役場ホームページよりpdfファイルの原本をダウンロードできます。
http://www.vill.narusawa.yamanashi.jp/forms/info/info.aspx?info_id=7299
※最初は普通に三湖台までのハイキングなので、道迷いの部分を見たい方は飛ばしても大丈夫です。
紅葉台バス停~
まずはバスに乗り紅葉台前バス亭で降ります。
・・・が、紅葉台への案内板みたいなものが無くどこに行けば良いんだ状態。
とりあえず周りを見渡すと、山方面へ1本道が通っていたのでそちらへ向かってみる事に。(その道で正解でした)
位置関係は以下の様な感じです。まぁ向かう方向が分かっていれば多分分かるとは思いますが、一応グーグルマップから俯瞰で見るとこんな感じ。
ここをまっすぐ進むと、右手に馬牧場が見えて来ます。
牧場の外側を回る様にして更に進むと、最初の分岐路に到着します。

※写真を撮って無かったのでGoogleMapで代用
赤枠の部分には大きめの看板で「紅葉台」と書かれており、「←」方向を示しています。私は最初この分岐に気が付かずそのまま右方向に進んでしまいました。
実はここ、右が荷物運搬などを行う車両道となっており、左が歩行者用の遊歩道になっているんです。赤枠の案内板のすぐ左に「東海自然歩道←」と書かれた小さな看板もあったのですが、完全に見落としていました。
まぁどっちに進んでも紅葉台付近で合流するんですが、車が通ると危ないですし、そもそも距離的にみると遊歩道の方が近いので車両道を通るメリットは特にありません。レストハウスの先で合流するので、休憩するにも遠回りになります。
あーでも・・・今回私は歩道を通って無いので分かりませんが、歩道と比べると車が通る分道は広いのかもしれない。
右側を見ていると、枝の切れ目で富士山が見られるのも気分的に良かった。
三湖台
そんな感じで歩く事30分。
三湖台に到着です。
事前に調べた情報だと「週末はハイキングなどの家族連れで賑わいます」という事でしたが・・・
誰もいない!
ちょっと寂しい感じもしますが、静かで開放感溢れていて景色を堪能する分には最高でした。
うん、そういえば平日の昼過ぎ(木曜の14時50分頃)だった事を思い出した。まぁ人は来ないよね。
とりあえず富士山の姿を拝むために振り返ってみると・・・
おほー。
頂上部分が見えないけど立派なお姿。やっぱ存在感凄い。
三湖台からは、
西湖。
そして左方向に、
精進湖。
そしてその左に、
遠くに見える本栖湖。リンチャーン
天気も良いおかげで綺麗に見えますねー。
それにしても・・・下に広がる樹海の広さにびっくり。これは迷ったら死ぬわ・・・
景色を見つつ10分程度休憩入れ、次は五湖台を目指して出発します。
五湖台手前で道に迷う
この紅葉台~五湖台までのルートなんですが、道中「自然歩道ルート」と「作業道ルート」(詳しい名前は忘れた)という形で分岐が結構現れます。
どちらの道を進んでも少し先で合流するのですが、まぁ名前的に「自然歩道ルート」が推奨なんだと思います。
ただこの「自然歩道ルート」・・・階段で無駄に急坂になっていたり、大きくカーブしていて余計に長く歩かされたりするんです。一方の作業道ルートは直線で緩やかな坂道だったりします。(地面は荒れた感じになっていますが)
何回かは自然歩道の方を歩いていましたが、別に景色良い訳でも無いしただ疲れるだけだと思い途中から作業道の方を進んでいました。これが間違いでした。
そのまま暫く進んでいた所にある分岐が現れました。
一方が上の方に続く階段、もう一方は右方向に進む緩やかな登り坂です。
「まぁどうせ後で合流するんだろうし、階段疲れるから坂の方を進もう。」
と思ってそのまま進んでいると割と急な折り返し道が出てきたので、
「あーこれがさっきの分岐の合流地点だろうな。」
と思ってしまいました。
で、ここからどうすれば良いんだろう?
と思いふと周りを見渡すと、折り返しのカーブになっている場所の奥の木にピンクのテープが巻かれているのが見えたんです。
「あーこれはあれか。ルートの目印ってやつだ」
と思ってしまい、明らかに道を逸れた感じの森の中だったのにそっちの方向に進んでしまったんですよね・・・。
写真は撮って無いので詳しい地点とかは分からないのですが、地図を見た感じ位置や道の形状的に多分この辺じゃないかと・・・。
冒頭で貼った五湖台までのパンフレットを持って行ったのですが、あれを見ると五湖台までほぼ直線じゃないですか。
自分としてはまっすぐ歩いているつもりだったので、折り返す様なカーブ(画像右側の○部分)は単純に戻るルートだと思い込んでいて、とにかくまっすぐ進む道が正しいと思っちゃったんですよね・・・。ルートを示す(と思い込んでいた)テープもあったし。
最初の方こそ、
「この道なんかおかしい気がするけど・・・本当にあってるのか?」
と思っていたのですが、落ち葉が寄せられていて妙に道っぽくなっている場所も所々あったんですよ。ピンクのテープも続いてましたし。それで多分あっているんだろうなと思って進み続けてしまいました。
でも、進んでる最中ずっと「なーんかおかしいな・・・」という感じはずっとしていたんですよね。「道っぽい」ものは続いてるんだけど、紅葉台から歩いてきた道と雰囲気が違っていたからです。
道迷いを確信
おかしいと思い続けて30~40分程進んあたりで、「この道は絶対に違う」と確信しました。(遅すぎですね(笑))
一つ目の理由はテープが消えたことです。
なぜか進行方向から逸れた左側の斜面の木にテープが付けられていたのを最後に、テープが無くなっていたんです。どう見ても普通の人間が歩く場所じゃない角度の斜面にあったので、そのテープを見た時点で「これルートじゃなくてどっかの業者の目印だ」と思いました。
二つ目、道が落ち葉でもっさりしていて人が踏み歩いた様な道が無かった。
三つ目、蜘蛛の巣だらけ。
以上、人が普段通る道じゃ無いなこれ。って事に気付けたのは良かったんですが、気付いた時には既に遅かったですね。
こういう場合は元来た道を戻るのがセオリーなんでしょうけど・・・30分以上掛けて結構急な斜面を下ってきたので、これを登るとなると最悪1時間は想定しないといけない。
この時点で既に午後4時を回っていたので、1時間掛けて登った後に来た道(紅葉台方面)を戻っても、予定していた五湖台を経由するルートを通っても・・・最悪帰りのバスに間に合わなくなる可能性も出てくる。
かといってここから更に下ってもどこに出るか分からないし、GPS見ても微妙に位置がズレてて正確な現在地点が分からないし・・・。
この時どうするかほんと迷いました。
一瞬「救助依頼」とかも頭をよぎりましたからね・・・
そのまま下りきる事を決断
時間が無くてだいぶ焦っていたという事もありますが、以下の理由があったのでそのまま下りきる事を決断しました。
1.下っている最中に車の排気音が聞こえていたので、道路が近いと分かっていた
2.足和田山の周囲は北に西湖、南に市街地が広がっているが、少なくとも南方向に下りてきているのは分かっていた(GPSの位置はズレていたが方角は正確だった)ので、下まで降りきれば必ず街に出るはずと思った
3.標高1,300mの山だが、麓の西湖付近は標高900m程なので高低差は実質400m程度。既に30分以上斜面を下って来ていたので、麓が近いと思った
まぁもしこれが奥多摩あたりで、周囲も山だらけの様な場所だったら・・・さすがに時間オーバーしてでも戻る(登る)べきだったとは思います。
結果的には「下りきる」という決断が功を奏し、そこから10分程度で家や畑が見えて来て無事山を出る事が出来ました。
地図で見るとこんな感じで下っていた様です。
正規ルートに対してほぼ直角!なにこれひどい。
ともあれ無事下山する事ができて本当に良かった。
ただのハイキングコースだし迷う事なんか無いと思って、地図やら方角をしっかり確認していなかったのが失敗でした。
・・・というか変な所にピンクのテープ巻いたの誰だよ!!!
もちろんあれを信じ切った私のせいなんですが、あぁいうの全国的に統一するなりできないんですかね。業者ならテープに自社名とかテープの意味を書いとくとかさ・・・。
まぁだいぶ良い経験になりました。
道中もし違和感を覚えたら、立ち止まってよく確認する癖をつけないといけませんね。こんな雑な事をしてたらいつか絶対遭難しそうだ。